フィクションなどから拾う情報処理用語 その3 レプリケーション (太陽戦隊サンバルカン)
太陽戦隊サンバルカン第23話「銀河魔境の女隊長」(脚本:上原正三、監督:平山公夫 (C) 東映)より
ヘドリアン女王は銀河無宿アマゾンキラーを呼び寄せた。ベーダー一族はヘドリアン女王以外は皆、名前の最後に「ラー」がつく。ヘドラー将軍、ミラー、ケラー、ダストラー、ムササビラーなどなど。アマゾンキラーもそうなのだ。ただし、宇宙猿人ゴリの部下のラーは無関係である。閑話休題。
大平透「ヘルサターン総統は女行動隊長アマゾンキラーに太陽戦隊地下基地爆破を任せることにした。」
かくしてアマゾンキラーが出動した。
アマゾンキラーはオオダコモンガーを宇宙から来たエイリアンの卵に化けさせ、群馬サファリパークにある「太陽戦隊地下基地」の中に潜入させることに成功。オオダコモンガーは暴れ回った。サンバルカン(大鷲龍介、鮫島欣也、豹朝夫)の3人と嵐山長官にヘルサターン総統の三次元映像(?)がこう言い放った。
ヘルサターン総統「嵐山長官。我らがエイリアン作戦にまんまと引っかかったな。太陽戦隊ももうおしまいだ。」
高笑いするヘルサターン総統。毎回思うのだがなぜ敵の皆さんは作戦も終わらぬうちにいつもペラペラと作戦の内容を話してしまうのだろうか。
嵐山長官「ブラックマグマの機械生命体だったか。基地全体緊急配備。」
オオダコモンガーは嵐山長官の娘美佐に襲い掛かり、触手で巻き取ってしまった。逆回転すれば、腰元の帯をくるくる巻き取るお殿様の映像ができそうだ。だがそこへサンバルカンが駆けつけた。
サンバルカン「バルカーンスティック」
3人が投げたバルカンスティックがオオダコモンガーに命中。思わずオオダコモンガーは嵐山美佐を放してしまった。こうして嵐山美佐は救出された。だがオオダコモンガーは逃げ、超音波を発信。その超音波は北極でも受信できた。
アマゾンキラー「オオダコモンガーの発信した超音波で地下基地の位置が掴めました。後は総攻撃あるのみ。」
ヘルサターン総統「よーし。やれい。」
飛び立つ戦闘機群。「太陽戦隊地下基地」を空から攻撃する。そして「太陽戦隊地下基地」の内部ではオオダコモンガーがサンバルカンの追跡をかいくぐって攻撃しまくった。ジャガーバルカンをなぜ発進させないのだろうか?
嵐山美佐「大変です。ジャガーバルカンの発進ゲートが破壊されました。」
嵐山長官「大丈夫だ。落ち着け。」
なぜ嵐山長官は落ち着き払っているのだろうか?
これは重要な伏線である。
サンバルカンも発進ゲートが破壊されたのを目撃。
バルイーグル「ジャガーバルカンが発進できなくなったぞ。」
というや否やブラックマグマの皆さん御登場。
その指揮を執るアマゾンキラーは額と両耳から角が出た怪しい金の輪っかを被り、腕など露出の多い服を着て、小さなマントを背中につけていた。寒くはないのだろうか? 閑話休題。
アマゾンキラー「バルカン基地は吹っ飛んだ。残るはお前達だけだ!」
バルイーグル「誰だ、貴様。」
そういえば初対面であった。
アマゾンキラー「銀河無宿アマゾンキラー」
バルイーグル「アマゾンキラー!?」
アマゾンキラー「やれ!」
こうしてオオダコモンガーとサンバルカンとの戦いが始まった。
いつものようにジャンプしてポーズをとった後、名乗るサンバルカンの面々。
ポーン
バルイーグル「バルイーグル」
ピーン
バルシャーク「バルシャーク」
ピコンピコーン
バルパンサー「バルパンサー」
バルイーグル「輝け。太陽戦隊サンバルカン。」
大鷲龍介の叫びは棒読み気味である。だから飛羽高之に(略)
オオダコモンガー「おのれ。」
アマゾンキラー「かかれー。」
こうして定番のやりとりがあった後、サンバルカンは必殺技バルカンボールを放つ段取りとなった。
バルイーグル「バルカンボールだ。」
バルシャークとバルパンサー「おう。」
バルシャークとバルパンサーは赤青黄の3色に塗られたボールを高く放り上げた。
バルイーグル「ワン」
まず蹴って
バルパンサー「ツー」
ボールを両足で挟んだ後、バック転して飛ばし、
バルシャーク「スリー」
ヘディング。そして
バルイーグル「フォー。アッターック!」
バルイーグルが蹴ったボールがオオダコモンガーに命中。
オオダコモンガーは苦しみ出したが
オオダコモンガー「大モンガー」
オオダコモンガーは巨大化した。
毎回思うのだがバルカンボールなど要らないのではないだろうか。
ジャガーバルカンを発進させて一気に片をつければ良いのではないだろうか。
私は先代のデンジブーメランの頃からそう思っていた。
その視聴者の疑問に答えた(?)者がいた。
♪チャッチャカチャチャン
CM
♪チャッチャカチャチャン
ここは「太陽戦隊地下基地」の司令室。
嵐山長官がマイクにこう言うのを嵐山美佐が見ていた。
嵐山長官「新ゲート。応答せよ。応答せよ。」
だが応答はない。
ここで嵐山長官は黒い受話器を取り上げた。
何かが聞こえたのか長官は安堵し、続けてこう言った。
嵐山長官「ジャガーバルカン、出動せよ。」
すると映ったのは伊豆城ヶ崎海岸の崖。
今まで見たこともない巨大な建物が姿を現した。
流れている曲は「バトルフィーバーJ」でバトルフィーバーロボが発進するときに流れた曲である。
その後、いつも流れる曲が流れてジャガーバルカンが登場。
ジャガーバルカンが小さく見えるくらい、大きな建物だったのである。
形勢逆転。
空を飛んで駆けつけたジャガーバルカンはミサイルでアマゾンキラー達を威嚇。
今度は串田アキラの歌が響く。
バルイーグル「おお。」
バルシャーク「ジャガーバルカン。」
バルパンサー「新しい発進ルートがあったんだ。」
バルパンサーの言葉は正確には間違っているのだが、そう思ってしまうのも無理はない。
かくしてジャガーバルカンは着陸。
サンバルカンロボも出動した。
しばらく戦った後、
バルイーグル「太陽剣オーロラプラズマ返し」
バルシャーク「オーロラプラズマ返し」
バルパンサー「オーロラプラズマ返し」
サンバルカンロボ「オーロラプラズマ返し」
♪チャチャチャーン
♪ドゥドゥン、ドゥドゥン、ドゥドゥン
♪パラパ、パッパラー
♪パラパ、パッパラー
♪パラパ、パッパラー、パパン
こうしてサンバルカンはオオダコモンガーを倒すことに成功したのであった。
嵐山長官はこんなこともあろうかとバルカンベースを用意していたのだ。
レプリケーションは大事なのである。