再利用(イナズマンFと仮面ライダーX)

東映は何でも流用するんだなあと言うのを再認識したTweetが流れてきた。

このTweetを見た時まで私も気がついていなかった。調べてみたら、1974年8月31日放送(NET(テレビ朝日)・毎日放送系列)の仮面ライダーX 第29話「死闘!! Xライダー対Xライダー!!」(脚本:鈴木生朗、監督:田口勝彦、技斗:高橋一俊)の場面だと言うのがわかった。このスタッフを見て私はピンと来た。監督が田口勝彦さん。そう。以前、彼は脚本を書くに当たって再利用を行なっていたのである。

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そしてもう一つピンと来たものがある。それは該当場面が何かを観客席に座って観ている場面なのである。実は私は石ノ森萬画館イナズマンFのハサミデスパーがサーカスの少年を脅迫する話をレーザーディスクで観た事があった。と言うわけで該当する話を確認してみると1974年6月4日放送(NET(テレビ朝日)・毎日放送系列)のイナズマンF 第9話「少年サーカスとマルチ大作戦」(脚本:上原正三、監督:田口勝彦、技斗:高橋一俊)であることがわかった。

そして両者の映像を比べてみた。間違いない。東映特撮ファンクラブに収録されているイナズマンF 第9話「少年サーカスとマルチ大作戦」(脚本:上原正三、監督:田口勝彦、技斗:高橋一俊)で開始23分8秒くらい経ったところの映像が仮面ライダーX 第29話「死闘!! Xライダー対Xライダー!!」(脚本:鈴木生朗、監督:田口勝彦、技斗:高橋一俊)で開始21分27秒くらい経ったところの映像に流用されているのである。両方とも渡五郎が手を振っているので間違いない。なお後者では神敬介、立花藤兵衛、チコ、マコも登場する。観ているのはイナズマンFが少年サーカス「ロス・ムチャチョス」の公演で仮面ライダーXが「キクチバレエ」の公演。どちらも実在する団体のようである。そして両者ともにヒーローが戦闘を終えて助けた人達の公演を観る場面なのである。ただ流用した経緯はよくわからない。尺が何かの理由で足りなかったのだろうか? それとも別の理由があったのだろうか? それは田口勝彦さんしかご存知ないと思う。