辞任(助け人走る)

『助け人走る』第24話『悲痛大解散』(脚本:村尾昭、監督:田中徳三、(C) 松竹)より。

ドーン! (喪黒福造談)

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第24話 悲痛大解散 1974.3.30

 タイトル通りの、悲惨な一話。
為吉が町で使った元文小判からアシがつき、北町の鬼同心に捕縛されてしまう。罪なき者を何人も磔台に送ったその同心は、助け人の裏稼業を暴くべく苛酷な拷問を為吉に加える。手も足も出ない助け人たち、屍となって帰ってきた彼の墓の前に立ち尽くす。その後為吉の仇は討ち果たす彼らだが、元締は江戸を去ることとなる。
 ロケ地、北町奉行所、京都御所の厚生省施設。為吉の墓、くろ谷。江戸を去る元締が遺骨を抱いて乗る船、桂川松尾橋下。
*為吉が小判を使った買い物は、幼子に文房具を求めてやったもの。そしてこの子は彼の実子、島帰りの身を慮ってずっと父と名のらず「為のおじちゃん」と呼ばせていた事実が涙を誘う。

あらすじは上記の通り。

配役は次の通りだ。

  • 黒田伝蔵 - 南原宏治
    標的。「北町の鬼同心」で別名「死神」と言われると自称する。もちろん、後に登場する虎とは何の関係もない。龍を島送りにした与力で、拷問で罪もない者も罪人にしてしまう凄腕。
  • おくに - 江夏夕子
    頼み人。「為吉」の妻。

いつもの明るい雰囲気はなくなってしまった。今回は(当時の)助け人全員が登場する。警戒は厳重。監視も厳重。脚本を書いたのが後の『解散無用』を書いた村尾昭だけあって、後の『解散無用』との共通点も多々観られる。文十郎の顔からも平内の顔からも笑みは無くなってしまった。そして中山文十郎の妹のしのはついに助け人の裏稼業も知ってしまった(ようだ)。

清兵衛「為吉を助け出せるなら、この俺自身が助け出してるよ。」

と言うセリフが全てを象徴する絶望的な状況に陥るのだ。更には

島帰りの龍「為吉を楽にしてやるんだな。死なせてやるんだよ。」

と言う凶悪なセリフまで飛び出て頭領は決断する。

清兵衛「利吉、頼んだぞ。」

泣く利吉だったが、泣く泣く着手。そして匕首で刺し殺そうとするのだが、果たせず、利吉は立ち去っていった。置いていった匕首を始末する為吉の姿も切ない。

そして次の場面はお吉以外の全員捕縛という凶悪な場面だ。そして(お吉と為吉以外の)助け人は観た。為吉が足から逆さまに釣られている姿を。

黒田伝蔵「今度は貴様達の番だ。」

だが「上からの指示」で清兵衛達は解き放しになったが、為吉は死体となっていた。北町奉行所の下働きが「あれは人間のやる事じゃないよ。」と言うのを聞く助け人達。

次の場面は為吉の墓に助け人、中山しの、そして為吉の妻子もやってくる。この時点でしのも助け人になったのだろう。立ち位置がそういう感じになっている。

おくに「あんたが、あんたがうちの人を殺したんです。」

直後に謝るおくに。その気持ちはよくわかる。かくして助け人は出動。先陣を切るのは龍。伝蔵の部下を斬る文十郎、そして平内。最終的に伝蔵は為吉同様に足から逆様に釣られ、トドメは頭領が刺した。

そして頭領は助け人の商売を締めた。おくにのいう通り、全ては頭領自身のミス。為吉の田舎へ遺骨を届け、為吉の菩提を弔うために旅立つのであった。

あれ? 終わりなの? そうではないのだ。どうなるのかは次回を観てほしい。だが作風は明らかに今回から変わってしまったのは確かである。

それにしても北町奉行所にいた中村主水を仲間にしておけば…無理だったかもしれないねえ。