フィクションなどから拾う情報処理用語 その6 リスク対応の先延ばし (仮面ライダー)
仮面ライダー第20話「火を吹く毛虫怪人ドクガンダー」(脚本:山崎久、監督:山田稔、技斗:高橋一俊、(C)石森プロ、東映)より
毛虫怪人ドクガンダーは山の中で仮面ライダーのライダーキックを受けて滝壺に落ちた。
直後に繭が川面に浮き出て流れていった。
仮面ライダー「あ、あれは。ドクガンダーが繭の中に入ってしまったのか。」
下流へと流れていく繭を茫然と見るだけの仮面ライダー。
直後に画面が切り替わり、一文字隼人、立花藤兵衛、そして立花レーシング倶楽部のメンバーがオートバイにまたがっていた。ドクガンダーが荒らしまわった山村から立ち去るのだ。巧みなカメラワークでバイクが走り去る場面が流れたが、一文字隼人を演じる佐々木剛とバイクの運転台に乗っていた山本リンダがバイクの免許を持っていたかどうかは不明である。少なくとも佐々木剛は仮面ライダーの撮影直前はオートバイの免許を持っていなかった。
それは兎に角、一行は、これまたドクガンダーに殺された(と思われる)小泉教授の助手吉岡助教授と遭遇。とその時、オートバイを止めた一文字隼人は
一文字隼人「あ。」
先ほどのドクガンダーの繭が流れていくのをしっかりと見た。
一文字隼人「あれはショッカーの繭だ。」
一文字隼人に吉岡は声をかけた。
吉岡「どうも、おせわになりました。」
一文字隼人「小泉教授はお気の毒なことをしました。」
一文字隼人はなおも川に目をやったのだが続けてなんとこう言うのであった。
一文字隼人「じゃ、麓までお送りしましょう。」
この短慮が結果的に吉岡に多大な迷惑をかけることになるのだが、それは次回の話。無責任極まりないナレーションがこう締めくくる。