フィクションなどから拾う情報処理用語? その185 サンドボックス(暗闇仕留人)

暗闇仕留人 第5話 「追われて候」(脚本:猪又憲吾、監督:田中徳三 (C) 松竹)より

さて本編。大福講はマルチ商法だった。ところが更にカラクリがあった。その理由を中村主水村雨の大吉は虫の息のおこま(福田公子)から聞いた。

大福講の元締は伊兵衛(小鹿番)ということになっていて、伊兵衛の妻がおこまで娘がおしげ(志摩みずえ)。おしげは大福講の被害者に「追われて候」だったが、ある偶然から大吉が匿っていたが死亡。その時、被害者でもあったおきんが5両むしり取っていた。その関係で大吉と主水は閉じ込められていたおこまを白川検校(山本麟一)のところから救い出したのだ。

ところが大福講の発案者は検校になる前の白川検校すなわち徳の市で、伊兵衛は騙されて元締にされていたのである。頃合いを見計らって徳の市は全ての金を持って京に出て検校の位を買ったのだ。伊兵衛が気がついた時は後の祭りで大福講の被害者が伊兵衛のところに殺到する形となった。すなわち白川検校はサンドボックスを作っていたのである。

かくして、金はおきんがむしり取ったものがそのまま当てられた。主水は雑魚を斬り、白川検校は大吉が殺したのだが、武松(守田学哉)を斬った後の貢の表情はやはり複雑なものであった。