フィクションなどから拾う情報処理用語 その27 緊急対応 (新・必殺仕置人)

新・必殺仕置人 第1話 「問答無用」(脚本:野上龍雄、監督:工藤栄一 (C) 松竹)より

おや。偶然にも必殺仕置人最終回を担当した工藤栄一監督の演出である。

さて江戸に残った中村主水は紆余曲折の末、南町奉行所への転職に成功したが、しくじり、牢屋見廻りという閑職に左遷されていた。ある時、矢切の庄兵衛という囚人が脱走しようと襲いかかったので主水はこれを斬った。これが与力筑波重四郎の目にとまり、見事主水は定町廻りに戻ることができたのである。主水は矢切の庄兵衛の一件を調べ、珍しく表稼業(もっともこの頃は裏稼業から足を洗っていた)に精を出していた。

それからしばらく経った寅の日。「寅の会」なる句会で次の句が挙句となった。元締(とは?)虎が書いた挙句とは

八丁の堀に中村主水かな

これが中村主水の運命を思わぬ方向へと導くのだ。

さてさらにしばらく経ったある日、中村主水は怪しい人を追いかけているうちに気がつけば絵草紙屋に設けられた地下室にいた。そこに現れたのは念仏の鉄。そう。主水を置いて江戸を去ったあの元破戒僧の骨接師である。表稼業に精を出している時に一番会いたくない人だったのである。そこで主水はこう言った。

中村主水「お前とは会わなかった事にする。」

そうは問屋がおろさなかった。なんと中村主水の命が狙われているというのであーる。こうして否応なく中村主水は自身も絡んだインシデントに緊急対応せざるを得なくなったのだ。

果たして中村主水の運命や如何に。実は先述の内容にヒントが隠されているのだが続きは映像で。