フィクションなどから拾う情報処理用語? その159 スパイウェア(必殺仕置屋稼業)

必殺仕置屋稼業 第7話 「一筆啓上 邪心が見えた」(脚本:村尾昭、監督:蔵原惟繕 (C) 松竹)より

さて話は進み、茂作(花上晃)が殺されてしまった。そして堀内以蔵(今井健二)は市松などをしょっぴいた。専用BGM「主水」が流れる中、慌てて主水が南町奉行所へ駆けつけて、それとなく堀内の取り調べに立ち会った。さて市松が捕まった理由は

亀吉「あの男ね、あの男は陰間らしいんですよ。心中した茂作と清十郎(浜田雄史)を張り合ったそうですぜ。」

それとなく頷く主水。さて取り調べの様子は

堀内以蔵「そこにいた者はおらんか? それらしい者はいたはずだ。必ずいるに違いない。次。」

と容疑者を何人も並べて面通しさせた。容疑者と目撃者の間には壁が立てられており、穴から覗く仕掛けとなっていた。市松は3人目。目撃者の表情が変わった。

堀内以蔵「あの男か?」

主水も一度アップになる中、必殺必中仕事屋稼業でも流れた曲がかかる。

目撃者「いやあ、似てるようだけど、やっぱり違いますねえ。」

一安心か? だが

岡っ引「旦那!」

岡っ引が堀内に耳打ちした。その結果、

堀内以蔵「うーむ。(目撃者達に)もう良い。行け。」

目撃者達は返されたのだが、念の為、中村主水は堀内以蔵にこう聞いた。

中村主水「どうかしたんですか?」
堀内以蔵「うーむ。連中の身元を調べさせたんだが、どうもあの市松という男、不審な点があるんだ。」

これはまずいが主水は神妙な面持ちで頷いた。

堀内以蔵「何をしくさっているのか、たたきゃ埃の出そうな男だ。」
中村主水「(とぼけて)拷問にでもかけますか?」
堀内以蔵「いやいや。そんなことはさせない。泳がせるんだ。」

かくして市松は釈放されたのだが、主水と亀吉も含めて何人もの尾行もといスパイウェアが市松にはつくのであった。だが堀内以蔵などは気がついていなかった。中村主水がある意味スパイウェアであることを。隙をついて中村主水は市松に「気をつけろ。」と言うのであった。

だが実は最期の瞬間

堀内以蔵「(自分を刺した中村主水に)やっぱり、お前か。」

と言ったのであったが…