遅刻(新・必殺仕置人)
新・必殺仕置人 第14話「男狩無用」(脚本:安倍徹郎、監督:渡邊祐介 (C) 松竹)より
念仏の鉄は下谷金杉にある戸田家の下屋敷から出て、志乃(戸部夕子)の監視も振り切る事に成功はしたのだが、寅の会に遅刻してしまった。虎は死神に合図した。鉄が走って着いたのだが
念仏の鉄「死神!」
死神は無言。
念仏の鉄「ごめん。遅くなっちゃった。」
これで通じる相手ではなかった。
死神「ダメダ。遅レタ者ハ掟ニ従ッテモラオウ。」
喉元に銛を突き立てられたので鉄は従う他なかった。
そして寅の会に死神が戻ってきた。鉄は別室に隔離されているのだ。
吉蔵「では挙句を頂戴いたします。」
そして短冊に書かれたのは
吉蔵「めいこまつ
十万石の
ちゅう妃かなあ
虎漫筆。
今回の頼み料は二十五両です。」
だが誰も競り落とすものがいなかった。
その後、鉄のところに虎と死神がやってきた。思わず仏像の後ろに隠れる鉄だったが
虎「鉄。」
念仏の鉄「二人がかりか?」
虎「命が惜しいか?」
鉄は覚悟を決めたのか右手をポキポキさせた。
虎「札が流れた。二十五両の仕事を五両で受けるか?」
それを聞き、鉄は右手の人差し指で鼻をかき
念仏の鉄「もちろんだ。」
虎は言った。
虎「相手は下谷金杉、戸田様の夢御殿だ。」
念仏の鉄「あ?」
さてここは絵草紙屋の地下室。中村主水、巳代松、おてい、正八がいた。寺の鐘が鳴った。
と誰もが思い、色々と喋っていた後、
念仏の鉄「はい、皆様、長らくお待たせいたしました。江戸一番の人気男、念仏の鉄と申します。巷、巷に女あり、ああ、念仏の鉄、華の鉄、ははは。(巳代松の右肩を叩き)どうしたの? (主水の横に座り)ああ。どうしたの、みんな?」
中村主水はこういうのであった。
中村主水「気持ち悪いんだよ、てめえは。」
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