労災?(新・必殺仕置人)

新・必殺仕置人 第25話「濡衣無用」(脚本:松田司、監督:高坂光幸 (C) 松竹)より

今回の標的は下谷の三本杉(神田隆)。元は平田という同心だったが、20年前の庚申の夜、札差の伊勢屋一家を皆殺しにし、庚申の月三(近藤宏)に罪を被せ、その時に得た金を元に金貸しを始めたのだ。しかも月三の妻お秋(弓恵子)は平田と口裏を合わせ、さらに三本杉と一緒になり秋野と名前を変えたのだ。なお頼み料は百両である。

その警戒ぶりが物凄く、どこかの大名の家来が襲撃しても、鉄駕籠で槍は防がれ、襲撃した方が捕まってしまった。それを(今回と次回は登場する)おていと観ていた正八は思わず

正八「今度の仕事はダメみたい。」

と呟く始末だった。屋敷も警戒厳重で潜り込むのも一苦労。

そして色々調べた結果、庚申の夜に芸人を呼んで夜通し芸を披露させることが判明。その日に決行することに決まった。

そして決行の日。正八は上方落語、おていと巳代松は中国花火芸人の蘭蘭(ランランと読むが当然パンダの名前に由来しているのであろう)と康康(カンカンと読むが当然パンダの名前に由来しているのであろう)、鉄は「阿呆陀羅教」として潜入。正八は「まんじゅうこわい」をかけたが、三本杉はあの殺人の事を思い出し、脂汗を流していた。というのは伊勢屋を殺したのは毒を入れた饅頭による毒殺だったからだ。

次は蘭蘭と康康、もとい、おていと巳代松による花火の芸。もちろん、竹鉄砲持ち込みを偽装するためだ。巳代松の竹鉄砲が火を噴き、三本杉は仕置された。逃げるおてい、巳代松、正八の後を追いかける四人の用心棒(新郷隆、渡辺憲悟、丸尾好広、宍戸大全)。殿としてそれを斬るのは主水の役目。用心棒は長い棒を持っていてかなり強く、主水はそのうちの一人(宍戸大全)に顔を殴られてしまった。だが、全員、斬ることには成功した。鉄は秋野を仕置した。

そして這々の体で自宅にたどり着いた主水は殴られてできた傷を

中村主水「魚屋の喧嘩の仲裁に入り天秤棒で殴られたんです。」

とせんとりつに説明するしかなかったのであった。