スケープゴート その2(新・必殺仕置人)

新・必殺仕置人 第32話「阿呆無用」(脚本:村尾昭、監督:高坂光幸 (C) 松竹)より

天保八年八月十四日。ここは阿波。阿波踊りが行なわれていた(撮影協力:四国放送)夏の最中、おみつ(小坂知子)の義理の父親の利助(小島三児)は藍の密売を行なった伊兵ヱ(川合伸旺)の罪を着せられて役人の伝蔵(木村元)に捕まってしまった。その後、利助の死体が川に上がった。覚悟の自殺であることは明白で自筆の遺書が残されていた。遺書の筆跡を見た妻のおまさ(小野朝美)はそれが利助のものだと認めた。なお利助は伊兵ヱの口利きで子持ちとは言え、裕福な農家の女に婿入りできた過去があった。心労でおまさは倒れてしまったが、結局、おまさとおみつは家屋敷を没収の上、阿波から追放と決まってしまった。

おまさ「恨みを。この恨みを。」

それが遺言となり、おまさは死亡。おみつは阿波を追われてしまった。

♪プーン、パラン、パラン、パラン
♪デゥンデゥデゥデゥデゥ
♪チャチャーン、チャラチャン

CM明けて

屋根の上の男「そして三年。」

おみつは観音長屋に流れ着き、おてい、正八、鉄(と巳代松)、中村主水と一騒動起こすのだが、紆余曲折の末、これが仕置となったが、それについては別の記事で書こう。ちょうどその頃、阿波屋伊兵ヱは江戸でも店を構えていたのだが、主水も一緒に出動する捕り物騒ぎとなった。巳代松と正八も観に行ったのだが

中村主水「阿波屋が裏で藍玉の抜荷をやっていることがわかってなあ。」
巳代松「じゃあ、伊兵ヱが御用くらったのか?」

しかし捕まったのは番頭止まり。

中村主水「いくら手入れ受けても捕まるのは番頭止まりだ。伊兵ヱには手が届かねえようにちゃんと段取りがつけてある。馬鹿馬鹿しくて屁も出ねえや。」
巳代松「人柱を踏み台にぬくぬくと太りやがって。あのやろう。」

主水、巳代松、正八は立ち去ったのだが、この三人が話す様子を伊兵ヱはしっかり中から観ており、源吉(唐沢民賢)にこう命じた。

伊兵ヱ「源吉、あの連中、町方の手の者にしてはしつこすぎる。探りを入れなさい。」

この続きなどは映像でご確認を。