履歴(あまちゃん)

あまちゃん 第18週「おら、地元に帰ろう!?」第108話(脚本:宮藤官九郎、演出:井上剛 (C) NHK)より

さて天野アキ(のん)は純喫茶『アイドル』でアルバイトをしていた。アキを絶対にアイドルにして見せると啖呵を切った天野春子(小泉今日子)は、ああは言ったもののする事もなく、黒川正宗(尾身としのり)のマンションに居着いてボーっとしてテレビを観ているか家事をするだけだった。甲斐(松尾スズキ)は年取っただけで相変わらずアイドルオタクのままである。やはり鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)のファンのままでSuicaのチャージができないと言い出す鈴鹿ひろ美をテレビで観て

甲斐「かわいいなあ。発音が果物の方になっているのもかわいいよ。」

よく考えたら、このドラマは大人計画の人がたくさん出ているが、それはこの記事の趣旨ではないので先へ進もう。

さて同じくボーっと生きている男がいた。

水口琢磨(松田龍平)「懐かしいなあ、原宿なんて。バンドやってた頃を思い出すなあ。」

水口はブラックコーヒーを飲んでいた。アキ曰く、自分に酔っている感じである。そしてアキにこんなことを言い出した。

水口琢磨「客いないんだし、座りなよ。」

取りようによっては失礼な発言だが、甲斐は鈴鹿ひろ美に夢中なので気づいていない。仕方なくアキは座った。なぜか水口は席を移っていた。仕方なくアキは尋ねた。

天野アキ「バンド、やってたんですか?」

そこから水口の自分語りが止まらなくなった。「バースデイ・オブ・エレファント」というバンドでベースを弾いていたそうだ。字幕まで入っている。

天野アキ「象の誕生日ですねえ。」
水口琢磨「もっと深い意味あんだけど。」

この言葉の意味をアキ(と私)はわからなかった。実はこれ、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTという日本のバンドとThe Birthdayという日本のバンドを組み合わせた名前である。それはさておき、先へ進もう。水口はその頃、太巻(古田新太)を紹介されて出会った。最初はアイドルを馬鹿にしていた水口だったが

水口琢磨「喋ってみたらピュアで熱くてすごく良くしてくれて。」

その話をアキは心の中では「退屈なヒストリーなんて語りやがって」小馬鹿にしていたのだが愛想笑いをして話を聞いた。

水口琢磨「そんな俺をGMTのチーフプロジェクトに太巻さんは抜擢してくれたんだ。でも、国民投票ぐらいからかなあ。どうなんだ、この人って。」

その後、水口がアキの伝言を伝えられなかったと聞いて

天野アキ「何してんだよー。ガキの使いじゃあるめえすぃ。」

なんとタメ口である。

水口琢磨「だってなんか悔しくて。」

その後、アキに色々と報告した後、アキに今後どうすると尋ねられ

水口琢磨「社長に頭下げるのはプライドが許さないし、とは言え、会社辞める度胸もないしなあ。」

と愚痴を述べる水口であった。