フィクションなどから拾う情報処理用語? その117 フェイクニュース(仮面ライダー)

仮面ライダー 第94話「ゲルショッカー首領の正体!!」(脚本:伊上勝、監督:山田稔、技斗:岡田勝、(C) 石森プロ、東映)より

ゲルショッカー首領の正体が判明するかもしれないわ、ショッカーライダーが登場するわ、アンチショッカー同盟が登場するわ、一文字隼人こと仮面ライダー2号が登場するわと否応なく盛り上がる感じがするこの話、だがこの話自体がネタであった。もはや、「あ、そ。」と流すしかないのだ。

さて本題。ついにアンチショッカー同盟によるテープの解析などによってゲルショッカー首領のいる場所が判明。主なロケ地は筑波山だったと聞いている。こういう書き方になるのは場面場面で明らかに撮影している場所が違うからだが、それは本題ではないので置いておこう。本郷猛こと仮面ライダー1号、一文字隼人こと仮面ライダー2号、滝和也、アンチショッカー同盟の千恵と木暮(実は既に殺されてナメクジキノコが憑依している状態なのだが視聴者に明かされているだけなので便宜的にこう書く)は現地へ向かった。現地に到着した木暮はこう言った。

木暮「本当にこんなところに首領がいるんですかねえ?」

かなりシュールなセリフだが、とりあえず先へ進もう。紆余曲折の末、全員、アジトの中に潜入成功。首領のいる(らしい)部屋にも辿り着き、全員、様子を伺っていると

千恵「あ、あれは!」

と指差す先に白い幕があった。何かがある、もとい、いるのか影らしきものがぼんやり見えたが、後ろから光が当てられた。ゲルショッカーのエンブレムの影のような気がするのだが

仮面ライダー1号「首領だ!」
仮面ライダー2号「正体を見てやる!」

というわけで2人の仮面ライダーが駆け寄って幕を外すと、あるのはエンブレムだけ。微妙に編集したような跡があるのだが、それは置いといて

仮面ライダー1号「お、いない。」

どういう事? という感じで周りを見直す仮面ライダー2名に首領がこう言い放った。

ゲルショッカー首領「とうとう、来たな、仮面ライダー1号、2号。」

呆気に取られるダブルライダー。

仮面ライダー1号「とうとう来たとは?」
仮面ライダー2号「全ては仕組んだ罠か!」

ここで何故か立花藤兵衛がアップに。以後、滝などが順番にアップになる中、

ゲルショッカー首領「その通り。仮面ライダーを地上から抹殺するためだ。アンチショッカー同盟のコンピューターに私がここにいると偽のデータを流したのだ。」

あ、そ。フェイクニュースにほぼ全員、踊らされていたのである。ちなみに木暮だけが表情が変わらずニヤリと笑みさえ浮かべた状態だったことを付け加えておこう。まあ結末までの場面はもはや不要なので省略し、最後のナレーションを書いて終わりにしよう。

中江真司ゲルショッカー首領の恐るべき罠を破った仮面ライダー1号、2号。果たして正体を暴くのはいつの日であろうか?」