依頼(暗闇仕留人)

暗闇仕留人 第6話 「狙われて候」(脚本:下飯坂菊馬、監督:田中徳三 (C) 松竹)より

時間が取れないので非常に便利なこのサイトからまずあらすじを引用しよう。

agua.jpn.org

第6話「狙われて候」1974.8.3

 コロリ騒ぎに乗じて旦那を始末する毒婦。その家に後妻に入るに当っても先妻を殺しており、その依頼の際顔を見られた大吉を消そうと殺し屋を差し向けてくる。その殺し屋の元力士が貢の長屋の健気な老婆、大吉は躊躇いつつ反撃しとどめは刺さずにおくが哀れな大男は毒婦とその愛人の役人に殺られてしまう。母と息子と、二人ながら土左ヱ門として打ち捨てられた亡骸を見て、貢に託されていた老婆の金が置かれる。

 ロケ地、コロリ蔓延を告げる浦賀からの早馬、木津堤。妙心尼に葬儀の礼を述べつつ降りてくる堺屋の女将、西寿寺石段(本堂バック)。玉泉院で大吉を見た女将が物思いつつゆく堀端、嵐山公園中州川端。大吉が不動丸に襲いかかられる、嵐山公園桂川本流臨川寺地区堰堤下の川中。不動丸と母の土左ヱ門が上がる汀、桂川松尾橋下手右岸汀(貢が見物に混ざるのは堤上)。

主要登場人物の配役は次のとおり。

不動丸が大吉を狙う殺し屋で、大吉の命を狙う毒婦がおちかで、大吉の心の動きも見どころなのだが、やはり重要なのが糸井貢が不動丸の母親の老婆おはなと知り合いであること。糸井貢が三味線を弾いている最中におはながやってきてお金を置いていくのだ。このやりとりは無言で行なわれるのだが、手を合わせる、おはなを観て貢は感じるところがあった模様。その想いをしかと受け止めた仕留人は出動。

主水は黒尾に襲いかかったが、実際に殺すのは大吉の役割。主水が殺しを行なわない話はいわゆる前期必殺シリーズでは結構多い。

そして貢はおちかを殺したのだが、おちかを殺す前の貢の表情と殺した後の表情もやはり複雑なもの。特に殺した直後は迷いが見られる。殺した直後、貢は主水と大吉を無視するかのように自宅へ直行。暫く中を覗いた後、

糸井貢「ただいま」
糸井あや「お帰りなさい。」

夕食が用意されていたが

糸井貢「酒が飲みたいなあ。」
糸井あや「はい。」

だが

糸井あや「ちょっと買ってきます。」

なかったのだ。それを聞き

糸井貢「いやいや。俺、一っ走り行ってくる。」
糸井あや「すみません。」

そして酒を買いに行く前に外で複雑な表情をする貢を映してこの話は終わるのであった。やはり「暗闇仕留人」の主役は糸井貢だよねえ、と思うのだけど、第14話だけは出ていないんだよねえ。