送別(あまちゃん)

あまちゃん 第11週「おら、東京さ行くだ!」第72話(脚本:宮藤官九郎、演出:井上剛 (C) NHK)より

さてボーっとしている間に天野アキ(のん)と足立ユイ(橋本愛)が水口琢磨(松田龍平)と荒巻太一(古田新太)のスカウトに応じて東京へ旅立つ日がやってきた。北三陸駅で皆に見送られるアキ。大向大吉(杉本哲太)は臨時列車を仕立てることを決断し、アキはそれに乗って出発。ユイは畑野駅から乗る手筈になっていた。車掌を務めるのは吉田正義(荒川良々)。だが北三陸駅に天野夏(宮本信子)の姿はなかった。

さてアキを見送った天野春子(小泉今日子)達はリアスにいた。

天野春子「あたしなんか、だーれも見送りになんか来なかったもんねえ。」

この時、小田勉(塩見三省)の顔色が変わったのだが、誰も気づかず、大吉は大勢人がいたという話をした。

天野春子「私なんか母親も来なかったもん。」

それを聞いて

小田勉「春子さん。」

春子は一応、勉さんに返事はしたのだが

今野弥生「浜でわかめ、とってたんだよなあ。夏バッパらしいべ。」

なぜ、こう邪魔が入るのだろうか? それくらい、勉さんは目立たない人だったのだ。だが春子は勉さんに聞いた。

小田勉「お母さん、いたんだよ、あの日。」

そして勉さんの告白により、実は天野夏(宮本信子)が鉄橋から見える海岸で大漁旗を振っていたことが判明した。それを勉さんはたまたま目撃していたのだが、硬く口止めされていたのだ。それを知り、衝撃を受ける春子や大吉達。大吉が車内で話しかけたことなどにより、春子は車窓に注目していなかったのだ! なので気づかなかったのだ。

天野春子「ずーっと恨んでた。もしもあの時、お母さんが笑顔で送り出してくれたら、どんなに気が楽だったんだろうって。」

そしてその頃、夏は春子が旅立った時と同様、大漁旗を振っていた。それに気がつき、手を振るアキであった。