テスト(新・必殺仕置人)

新・必殺仕置人 第28話「妖刀無用」(脚本:和久田正明、監督:松野宏軌 (C) 松竹)より

さておていが正八の絵草紙屋へ行ってみると戸が全部閉まっていた。何度呼んでも応答がないので踏み込んでみれば、店の中はグチャグチャに荒らされ、誰もいなかった。驚いたおていは慌てて走った。そしてぶつかったのは

中村主水「何しやがんでい。俺の懐狙う奴があるかい。」

ちょうどいい。おていは中村主水に耳打ちした。

中村主水「え? しょうがねえなあ。」

と言うわけで今度は主水が走り出した。

♪プーン、パラン、パラン、パラン
♪デゥンデゥデゥデゥデゥ
♪チャチャーン、チャラチャン

CM明けると正八は牢屋敷にいた。正八はいかがわしい絵草紙を売った罪で捕まったのだ。牢同心(山本一郎)から「明日出してやる」と言われて二両取られたのだが、そこに主水が駆けつけて

中村主水「見たぞ、見たぞー。」

と手を出した。

中村主水「高倉さん、今の誰にも言わないから、私に半分くださいな。」

と上前はねて追い返し、主水は正八と一対一で話すことに成功。

中村主水「馬鹿野郎。裏の稼業がバレたんじゃないかと思ってヒヤヒヤしたぞ。」

ところが話はこれで終わらなかった。

中村主水「あのバカに二両渡したなあ。あんなのにいくら銭積んだって、ここでられるわけがないじゃないか。しょうがねえなあ、お前も。よし、今すぐここ出してやる。俺に一両よこせ。」

結局、正八は三両取られて主水は二両ふんだくった事になる。

正八「きったねえ、とこだな、ここ。」

正八は渋々一両払った。主水は「奉行所で再吟味する」と言って正八を出したのだが、時を同じくして無宿者が牢から出された。なんと打首になるのだ。主水と正八も首斬りの様子を見ることになってしまった。首を斬るのは池田左母次郎(大木実)。三田村采女(袋正)から試し斬りを依頼された刀を使って首を斬るのである。そして切れ味は抜群だったようである。正八はそれを見て気分が悪くなったらしく口を押さえていた。

中村主水「見たか。いつか、おめえもああなるんだ。」