年齢制限(新・必殺仕置人)

新・必殺仕置人 第35話「宣伝無用」(脚本:村尾昭、監督:高坂光幸 (C) 松竹)より

鉄がおゆみ(桑垣浩子)と出会った翌朝。いつものように女郎屋から鉄が帰って来た。すると

おゆみ「あ、泥棒のおじちゃん。」

と声をかけられてしまった。なんと鉄の家の隣に住む宇之吉(有川博)の家を父親の浜田屋平蔵(小林尚臣)と一緒に尋ねてきたのだ。

念仏の鉄「あのねえ、おじちゃん、泥棒じゃないの。おじちゃんはねえ、ほら、(看板を手にして)骨つぎなの。ね。泥棒にはこういう顔いないの。わかった?」

平蔵は鉄に謝った。その後、色々あっておゆみは「お外へ遊んでおいで」と言われたので、何故か鉄のところへやってきた。障子に指で穴を開けて中を覗くと鉄がいる。鉄も気がつき、おゆみの仕草を真似て指をぐるぐる回して穴を大きくしてしまった。何故か気になったのだろう。そして戸を開けて聞いた。

念仏の鉄「名前なんてえんだ?」
おゆみ「おゆみ」
念仏の鉄「どうしたんだ?」

おゆみは無言。

念仏の鉄「おじちゃんのとこ、遊びに来たのか。」

おゆみは頷いた。鉄が中に入るとおゆみも中に入った。鉄は炭火で秋刀魚を焼いていた。そして焼き終わった後、鉄はこう言った。

念仏の鉄「あのねえ、ゆみちゃんねえ、おじちゃんはねえ、(自分の膝の上に座らせて)本当は子供と遊ばないの。だからゆみちゃんがあと十年くらい経ってこの辺(胸)がぷくーっと膨れてきたら、おじちゃん、もっといっぱい遊んであげるからね。わかった? 約束する?」

おいおい。

おゆみ「する。」
念仏の鉄「それじゃあ、どんどん食べて早く大きくなろうね。」

とりあえず秋刀魚を食べさせてあげる鉄であった。