変更 その2(新・必殺仕置人)

新・必殺仕置人 第29話「良縁無用」(脚本:松原佳成、監督:松野宏軌 (C) 松竹)より

さて正八の調査により、次のことがわかった。お京(佳那晃子)は細井弥一郎(岡崎二朗)と肉体関係を持っていた。弥市(瀬賀敏之)と言う子供まで生まれていたが弥一郎やその父親の細井忠興(小笠原良知)は色々あって結婚を承諾せず、やむなく公には弥市は唐津屋半兵ヱ(浜田寅彦)の子供とされていた。ちなみに前半の方で鉄が弥市を見て唐津屋に「お孫さんくらいの年齢ですねえ」と言うような事を言う場面があるのだが、実際は孫だったのだ。しかも唐津屋からは金を色々と無心した上にお京はまた弥一郎の子供を妊娠していたのだが弥一郎と忠興は勘定奉行(伊波一夫)の不細工な娘のお万(山上博子)との縁談を稲葉竜之助(横森久)との仲介で進めていた。唐津屋は弥一郎とお万の祝言の引き出物を用意するようにと稲葉から言われ、それを拒否。それを理由に稲葉は唐津屋を無礼討ちにしてしまった。事ここに至って正八が鉄の家に駆け込み、鉄は虎のところへ行った。

鉄は二両を叩き返し

念仏の鉄「おい、元締。やい、虎! てめえもだいぶ焼きが回ったなあ。この仕事返すぜ。とんでもねえことになるとこだったんだよ。今度の依頼人誰だか言ってみろ! 言ってみろ! 唐津屋に言い寄っていたおかま野郎(大竹修造)の身内だろう。ほれ、見ろ、こいつじゃないか。こいつだろ。いいか、よく聞け、唐変木。あの男を斬ったのはなあ、細井弥一郎って男なんだよ。唐津屋の娘が人に恨みを買うわけがねえだろう、馬鹿野郎。」

死神が二両を拾い

虎「そこまでわかっているなら、改めて、わしの頼みを聞いてもらいたい。」

と言うわけで、例の地下室。

念仏の鉄「仕置料が二両。虎の懐から十両。合わせて十二両だ。」
正八「ありがと、鉄さん、助かるわあ。」
巳代松「いやあ、棚から牡丹餅だ。いただき、いただき。」

さて鉄は八丁堀こと中村主水にこういった。

念仏の鉄「八丁堀、おめえ、すまねえがなあ、唐津屋の方、行ってよく見張ってくれねえか。」

中村主水は承知して銭を受け取った。その後起きた小ネタは省略し、仕置の分担は次の通りとなるのであった。

  • 細井忠興(小笠原良知):中村主水
  • 稲葉竜之助(横森久):巳代松
  • 細井弥一郎(岡崎二朗):念仏の鉄