罠(新・必殺仕置人)

新・必殺仕置人 第36話「自害無用」(脚本:疋田哲夫志村正浩、監督:工藤栄一 (C) 松竹)より

さて町方も寅の会が動きを停止したことを察知していた。福原九一郎(新田昌玄)が与力 神崎(西山辰夫)に手づるが途切れた事などを報告すると神崎は必ず決着をつけるようにと厳命した。

その頃、念仏の鉄は虎と会っていた。もちろん、死神も一緒である。

念仏の鉄「旦那、このままじゃ二進も三進も行かねえ。お願いだ。俺達を狙っているやつを探らせてもらいてえ。このままじゃ二進も三進も行かねえ。いやあ、何も旦那の手を煩わせようって言うんじゃないんだ。ただ目を瞑っててくれれば良いんだ。」

だが答えは

虎「ならん。」

鉄はなおも食い下がったが

虎「もし失敗すれば寅の会そのものが潰れてしまう。もう少し待て。」

さて町方も焦っていた。鏡文十郎(大林丈史)は福原九一郎(新田昌玄)の中間を務めていた粂次(伍代参平)に福原の奥方である志乃(荒砂ゆき)の不義密通をなんとかするため、協力して欲しいと頼み込んでいた。志乃と不義密通しろと言うのだ。福原も現れ、頼み込み、仕方なく粂次は引き受けた。

だが結局、粂次は鏡に斬られてしまった。粂次は姉のお糸(テレサ野田)と共に観音長屋に住んでいた。お糸は、粂次が志乃に誘惑されて不義密通を働き、手討ちにされたと鏡は告げ、谷中の寺に墓が作られ、さらに

鏡文十郎「噂では江戸の町には金で人の恨みを晴らしてくれるという仕置人というのがいるそうだ。」

このやりとりを鉄が立ち聞きしていた。鉄は鏡が引き上げた後、お糸に話を持ちかけ、仕事にするのだが、さてどうなるのかは映像などで御確認を。