検知 その4(あまちゃん)

あまちゃん 第20週「おらのばっぱ、恋の珍道中」第116,119話(脚本:宮藤官九郎、演出:桑野智宏 (C) NHK)より

天野アキ(のん)と種市浩一(福士蒼汰)はつき合っていたのだが、それはすぐ検知されてしまった。

まず天野夏(宮本信子)が気がついた。橋幸夫(橋幸夫)と会う日の前夜にそれを指摘されたアキは大慌て。

天野アキ「なしてそれを。」
天野夏「ん。バーレバレだあ。寿司屋でアイコンタクトしていたべ。」

あんらあ。そういうのでバレるのね。確かにそうかもね。

天野アキ「ママには内緒だぞ。」

とアキは釘を刺し、とりあえず、春子(小泉今日子)にバレる日は先に伸びた。

それからしばらく経ち、今度は水口(松田龍平)が公開生トーク番組(モデルは制作当時に放送されていた『スタジオパークからこんにちは』でセットもその番組のものを流用)の本番直前にこう指摘した。

水口琢磨「アキちゃん、彼氏できた?」

ガーン! 何故わかった? 実はこの直前に水口はアキの写真が載っている雑誌をめくって見ていた。動揺したアキは色々と妄想し本番で

天野アキ「今は恋人がお仕事です。」

と突拍子もない発言をしてしまった。テレビで観ていた春子もその発言をしっかり観てしまった。慌ててアキは

天野アキ「間違えた。お仕事は恋人です。」

と更におかしな発言をしてしまった。

天野春子「バカ?」

その後、純喫茶『アイドル』で水口はアキを叱責した。

水口琢磨「仕事が恋人でしょ。」
天野アキ「すいません。」
水口琢磨「これ。(雑誌を開いてアキの写真を見せて)これ観てピンと来たんです。男ができると顔つきが変わるって昔、太巻さんから教わったの。」

なんと。水口はこれでアキに男ができたことを検知したのだ。

水口琢磨「口元が緩んだり、目の瞳孔が開いたり、焦点が合わなくなったり。」

そこに甲斐が割って入り、コーヒーのおかわりを入れながら

甲斐「そ、そ、そ、顎の割れてる女は…」

と言ったのだが水口は甲斐の言葉を無視して(脚本では甲斐はもっと口を挟んでいるのだがカットされたようだ)先を続けた。

水口琢磨「覚えてるよね。ここで予備校のCMの面接したの。」

アキは泣き始めてしまったのだが

水口琢磨「いちいち泣かない。」

とその先を封じられ

水口琢磨「で、相手は誰? いつ知り合ったの? いつから?」

アキは答えなかった。

水口琢磨「じゃあ、一つだけ教えて。板前? 板前じゃない?」

バレバレじゃん。アキの表情が変わってしまった。

水口琢磨「板前かよ。」

この後、挿入されたのは

梅頭「いや、私じゃないですって。」

という場面。実はこのセリフは脚本にはない。そして荒巻、河島、小野寺薫子、鈴鹿ひろ美の四者会談が無頼鮨で開かれていたのだが、それについては映像などで御確認を。