フィクションなどから拾う情報処理用語? その26 リモートワーク (コサキン)

「スーパーギャング -コサキン無理矢理100%-」時代の実話だが調べても年月日を特定できなかったので実話を元にしたフィクションになるかもしれない。ただ私がリスナーだった頃なので1988年4月頃から1991年10月2日までの間なのは確かである。

ある時、当時小堺一機さんが司会をしていた番組「ライオンのいただきます」が九州を縦断して放送することになった。「ライオンのいただきます」もコサキンも生放送だったため、関根勤さんも鹿児島へ行って放送することになった。そのように事前に予告もされていた、コサキンでは。そして放送当日に事件が起きた。

関根勤さんは東京に残っていた有川周一(現在は有川周壱に改名)さんと一緒に飛行機に乗って移動したが、当日の鹿児島の天候が悪く、飛行機は羽田へ引き返してしまった。急きょコサキンは鹿児島と東京の二元中継で放送を行なうことになったのである。つまり、リモートワークである。一時期テレビでもZoomなどを使ってリモート出演するのが多用されたが、あの手法の先駆けだったのだ。

小堺達は鹿児島にある(多分)南日本放送で、関根と有川は東京赤坂にあるTBSにいたのだ。音声は繋がっていて問題なく放送は進んだ…かにみえたが、リスナーからの雑談ネタを紹介する時に思わぬ盲点が露呈した。

コサキンではリスナーが写真を送りつけて「これは●●している××さんです。」と紹介する所謂「写真ネタ」があったのだ。考えてみれば大胆なネタだ。リスナーは聴いているだけなので頭の中で想像するしかないのだ。明石家さんまはこの面白さを理解できず、「写真を見て笑うコーナーやめなさい」とか言ったのだが、リスナーはそれを逆用して「写真ネタやめい」と言う言葉まで作っていた。で当時、写真を共有する手段まではなかった…というか緊急事態勃発でそこまでスタッフの頭が働かなかったのかもしれないが…兎に角写真が赤坂のTBSにはなかったので関根さんは写真を見られず「つまらない」「リスナーの気持ちがわかった」と発言。危うく写真ネタは終わ…りかけたのだが、リスナー参加コーナーに参加したリスナーが「私達はそう言うあなた達の姿などを想像して笑っているんですよ、だからやめないでください。」と慰留し、以後もずっと続くのであった。

で私が覚えている写真ネタは元ミスコサキン(当然女性)が結婚しましたとかいう近況報告を書き、最後に「私の近況写真も送ります。」とか言って、自分の目をアップにした写真(と小堺さんは言っていた)を送りつけたものである。終盤は「加工してやんの」(多分Photoshopを使ったのだろう)と言うものも送られていた。長期間続いたのでそれだけ画像処理ソフトが進化したのだ。

また最末期には小堺一機さんが「◎◎ダンス!」と叫ぶと関根勤さんが頭に浮かんだ踊りを即興で踊るというネタも登場。これも写真ネタ以上に盛り上がりを見せたのであった。でこれもリスナーは頭の中で想像するしかないという酷いネタであった。これをどう共有するのかは定かではないが、映像を共有するしかないだろね。もしかしたら共有不要かもしれないが。