辞書攻撃?(必殺仕置人)
必殺仕置人 第2話 「牢屋でのこす血のねがい」(脚本:國弘威雄と貞永方久、監督:貞永方久 (C) 松竹)より
さて巷では雑穀問屋が花札を口に咥えて殺される事件が続出していた。越後屋も近江屋市次郎(入江慎也)も花札を咥えた状態で殺されていた。
中村主水「江戸には雑穀問屋が48。こいつはちょうど、この(花)札の数とおんなじだ。だから雑穀問屋をカルタ衆、花札衆と呼んでいる。位はこの札とおんなじように4つの組に分かれていてな、つまりカスから二十札まで4組あって、一番上の元締が二十札の4人なんだ。」
そして鉄は気がついた。なお、この時、鉄の家に主水とおきんがいた。
念仏の鉄「すると殺されたのはこの二十札の。」
主水は頷いた。
中村主水「こないだの松前屋の時はこの松だ。今度の近江屋は坊主札。残りは3人の勘定だがその中の1人は去年首吊って死にやがった。」
鉄砲玉のおきん「え!?」
中村主水「そいつの元締の符牒は桜。和泉屋文蔵って言ってなあ、5人衆の中でもかなり切れる奴だと聞いてたが、抜け荷の罪で闕所になった。つまり家屋敷から財産まで全部お上に召し上げられスカンピンになって死んだ。」
さてここからは何故か湯豆腐を店で食べながら話が続いた。
中村主水「俺は係じゃねえから詳しいことは知らねえが何でも豆を買い占めてルソン辺りの商人と密貿易をしていたという話だぜ。」
ここで店の名前が映った。「とや豆腐」というらしい。おきんが生き残っているのが2人だと聞くと
とそこへ何故かおひろめの半次がやってきた。半次はずるいよと言いながら主水から取り皿と箸を取った後、
半次の話では小野道風の二十札まであったという。それを聞いた主水は席を立って急行。思わず念仏の鉄はこう言ってしまった。
念仏の鉄「お、おい、勘定。」
鉄は主水に向かって言ったのだがやってきたのは店の親爺(日高久)。
親爺「ええっと三人前ですね。こうなっております。」
鉄が値段を見ると
念仏の鉄「一両三分!」
豆の値上がりなどでここまで高額になってしまったのだ。仕方なく、鉄は自席に戻り、皆、神妙な面持ちで湯豆腐をありがたくいただくのであった。