遮断(必殺仕置人)

必殺仕置人 第7話「閉じたまなこに深い渕」(脚本:山田隆之、監督:工藤栄一 (C) 松竹)より

お糸(柴田未保子)という女が清原検校(神田隆)に襲いかかる事件が発生。お糸を捕縛したのは中村主水は咄嗟にお糸を棺桶の錠に預けた事から、この事件が仕置となるのが大筋。さてお糸は三年前、盲目の兄東一郎(大竹修造)に検校の位を頂くべく京都への道中をゆく途次(ロケ地は落合トンネル~落合付近の崖)、下男の弁蔵(神田隆)に崖から突き落とされ母(八代郷子)と兄は殺された過去を持つ。だが清原検校の目はどう見ても盲人のものにしか見えない。瞳が真っ白なのだ。果たして真相や如何に。

実はお糸の勘は当たっていた。清原検校は好色で借金の片に鉄砲玉のおきんを連れ去っていた。そしておきんに襲いかかったその時、検校の右目の瞳は黒くなった。曰く

清原検校「お前の体を存分に眺めてから活きの良い鯉の鱗をとってはめるのよ。」

こうやって瞳を遮断して見えなくし、盲人になりすましていたのだ。今回は手口を元に「遮断」という表題にした。そしてそこへおひろめの半次、棺桶の錠、そして念仏の鉄が到着。おきんを救い出し、まず棺桶の錠が応戦。やってきた三下達を錠は琉球空手や手槍や高い身体能力を駆使して倒し、最終的には検校の一の部下である政五郎(亀石征一郎)を殺害。

検校が自室に戻ると(既に殺された)お糸が寝ている。鉄達の仕業だ。呆気に取られる検校のところに鉄が登場。鉄は手をポキポキさせ、珍しく真面目な顔をして襲いかかった。それだけ怒りが深かったのだ。まず検校の目をつぶし、トドメはお糸が使用していた三味線のバチで喉を切り裂き、寝ていたお糸の死体に備えた。

後日。橋の下で釣りをする中村主水に橋(中ノ島橋)の上から二両投げ込まれた。

おきん「し お き りょう」
中村主水「おきん、俺は何にもしてねえんだ。おい。おい、おきん、これはおめえにけえすよ。」

そしておきんは検校から借りた金を「仕置の追加料」として他の三人にも分けるのであった。