コンペティション(あまちゃん)

あまちゃん 第5週「おら、先輩が好きだ!」第26話(脚本:宮藤官九郎、演出:梶原登城 (C) NHK)より

天野アキ(のん)の人気は本物になっていた。海女のシーズンは終わっていたのだが、北三陸観光協会や北三陸駅にはアキと足立ユイへの問い合わせの電話が殺到。それを受け、大向大吉(杉本哲太)と吉田正義(荒川良々)は北三陸駅の待合室でアキに海女の格好でうに丼を車内で売るように説得。

天野アキ「わがった。」
足立ユイ「アキちゃん、本気なの?」
天野アキ「海女の格好でうに丼売るだけですよね。」

大喜びする大吉。

大向大吉「うに丼売るだけ。」

だがユイが指摘した。

足立ユイ「写真撮られるんだよ。こんな大きいの(カメラのこと)で狙われるんだよ。

それについては

吉田正義「それは俺と駅長がしっかりガードするから。」

それだけでは済まなかった。

大向大吉「それじゃ、ユイちゃんも海女の格好してみないか?」
足立ユイ「え!?」

何故かタメ口(?)で副駅長が駅長にこう言った。

吉田正義「それはちょっと趣旨が違うべ。ミス北鉄のイメージが。」

だが

大向大吉「いやいや。ここらでライバルに差つけねえと。」

ユイの顔つきが変わったような気がするが、無邪気なアキはこう言った。

天野アキ「ライバルって?」

大向大吉は無言でユキとアキを見比べた。

天野アキ「ジェジェ。ライバルなんてやめてけろ。オラとユイちゃんはレベルが違いすぎる…」
足立ユイ「(即座に)あたし、やります。」

思わずアキはユイを見た。

足立ユイ「海女の格好してうに丼売れば良いんでしょ。全然平気。できる。やる。」

この言葉を聞き

大向大吉と吉田正義「ジェジェ。」

アキは何も言えなかった。

天野夏のナレーション「見かけによらず、ユイは負けず嫌いでした。」

かくして、ユイも海女の格好をしてうに丼を売ったのだが、北三陸駅は大混雑。5分で売り切れ、

長内六郎「八戸の業者と話つけた。昼までに(何故かメガホンを使い)ウニ10Kg届くぞ。」

という事態に陥ったのであった。その様子を不満そうに眺める春子。その日の北鉄の利用者数は3080人で北鉄は黒字になったのであった。