横領(新・必殺仕置人)

新・必殺仕置人 第18話「同情無用」(脚本:中村勝行、監督:松野宏軌 (C) 松竹)より

さて本編は井筒屋のおよう(池波志乃)と元鋳掛屋(巳代松とは知り合いでしかも彼よりも腕が良い)の礼二郎(佐藤仁哉)が中心である。おようは店の金に手をつけて礼二郎に貢いでいたのだが、それを番頭の嘉兵衛(高野真二)が見抜き、(主水とも面識のある)北町奉行所の同心 服部左内(犬塚弘)と岡っ引の辰三(清水綋治)に話を持ちかけ、おようを強請りにかかっていた。礼二郎を捕まえ、初めはおように三十両を要求するのだが、最初のは礼二郎の分と言い出し、さらに三十両を要求する始末。おようは窮した。さらに嘉兵衛は店の金を横領し、おようが使い込んだ事にして服部左内と辰三と分け合う悪どい事までしたのである。

さて牢屋の近くで火事が起きたので念仏の鉄は一晩だけ御赦免となり、寅の会に出席。挙句は

北町の
服部左内
露と消え

付句が二つ(当然、辰三と嘉兵衛)ついて頼み料は三十両。最終的には念仏の鉄が競り落とした。殺しの分担は

  • 念仏の鉄:辰三
  • 巳代松:嘉兵衛
  • 中村主水:服部左内

なお礼二郎もおようも殺され、殺しの仕事が終わった後、巳代松がおようの死体が河原にあがったところを見かけるという悲惨な場面でこの話は終わるのであった。